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【高校野球】2010年代の高校野球番付をつくってみた。横綱は……

芸スポ速報+
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2020/05/10(日) 05:03

4月も第3週。ふつうなら、センバツ関係の原稿を書き終わってちょっと一服し、自分なりのデータベースに試合結果を入力しているころである。繁雑な作業なのだが、大会をおさらいするには適度な頭の刺激で、その必要がないのは物足りなく、やるせない。
 で、思いついた。平成最後のセンバツだった昨年は、西暦でいえば2019年と10年代の区切りにあたる。その10年で、高校野球の番付をつくるとしたら、果たして横綱はどこの都道府県、どのチームになるのか。第82回から91回、選抜高校野球10大会の成績をまとめてみると、まず、都道府県の順位はこうなる。
やっぱり横綱は大阪だ1 大阪  33勝10敗 優勝3 準優勝2
2 東京  16勝16敗 準優勝1
3 福井  14勝8敗1分 優勝1
4 愛知  13勝7敗 優勝1
  京都  13勝12敗 優勝1
  北海道 13勝13敗 準優勝1
7 和歌山 12勝10敗 準優勝1
8 埼玉  11勝7敗1分 優勝1
  福岡  11勝7敗 準優勝1
  奈良  11勝11敗 優勝1
  兵庫  11勝11敗
12 神奈川 10勝8敗 優勝1
 群馬  10勝9敗2分
 大阪がダントツの33勝というのは、高校野球ファンならあらかた予想がついたことだろう。10勝に到達しているのはこの13都道府県のみで、1大会平均で1勝以上をあげるのはなかなか困難ということだ。そもそも、10年間でセンバツの勝ち星のない県が5(長野、富山、鳥取、島根、佐賀)あり、とくに佐賀は出場さえ18年の伊万里の1回こっきり、しかも21世紀枠。ほかにも秋田、山形、山梨、新潟、岡山、宮崎が10年間でわずか1勝どまり。枠数との兼ね合いで、出場校自体が少ないせいもあるけれど、ことに寒冷地の成績がふるわない。
 また勝ち星を稼ぐには5勝、あるいは4勝を上積みする優勝、準優勝が手っ取り早いが、それがなくても二ケタ勝利しているのが兵庫と群馬。とくに群馬では、健大高崎が12年の初出場から7勝しているのが目立つ。ほかに勝率が5割以上なのは青森、栃木、千葉、静岡、岐阜、石川、滋賀、長崎、熊本、大分、沖縄。ちなみに青森は、8勝すべてを八戸学院光星があげている。
 では、チーム別に見たらどうなるか。
1 大阪桐蔭 21勝4敗 優勝3
2 敦賀気比 12勝4敗 優勝1
  履正社 12勝6敗 準優勝2 
4 浦和学院 10勝3敗 優勝1
  龍谷大平安 10勝4敗 優勝1
6 智弁学園 9勝4敗 優勝1
  智弁和歌山 9勝5敗 準優勝1
8 東海大相模 8勝2敗 優勝1
  日大三 8勝4敗 準優勝1
  八戸学院光星 8勝6敗 準優勝1
11 健大高崎 7勝3敗
12 東邦    6勝2敗 優勝1
 秀岳館 6勝2敗
 10年間で6勝以上はこの13校だけで、5勝で続くのは三重、報徳学園、高松商、興南。興南はこの10年、出場したのが春夏連覇した10年の82回大会のみだから、5勝0敗で勝率は10割だ。
 それにしても……大阪桐蔭と履正社の強さである。直近10回、大阪からセンバツに出場したのは両校のみだが、その分勝率は高くなんと.767だ。17年のセンバツでは、史上初めて大阪勢同士の決勝が実現しており、2年に1回の確率で大阪勢が決勝に進出する計算になる。恐るべし。その前、2000~09年の10大会でも、大阪はそこそこ強かったけれど、通算で15勝16敗。優勝どころか、センバツではベスト4が最高だったから、10年代の急激な充実ぶりには驚く。
 15年に北陸勢初優勝を遂げた敦賀気比(福井)の2位は大健闘で、13年に4勝して4強というのも効いている。以下、各都道府県の10年代センバツ通算成績と、おもなチームの勝敗をあげてみた(既出除く)。
5割以上は25都道府県北海道 13勝13敗 東海大四(準優勝1・現東海大札幌)4勝1敗
青森  8勝7敗 八戸学院光星8勝6敗
岩手  7勝8敗 盛岡大付4勝4敗
秋田  1勝4敗
山形  1勝3敗 
宮城  3勝6敗 仙台育英3勝3敗
福島  4勝4敗 聖光学院4勝3敗
茨城  4勝6敗 明秀日立2勝1敗
栃木  8勝6敗 佐野日大3勝1敗
群馬  10勝9敗2分 
埼玉  11勝7敗1分
千葉  7勝6敗 習志野4勝1敗(準優勝1)
東京  16勝16敗
神奈川 10勝8敗
山梨  1勝3敗 
新潟  1勝3敗 
長野  3敗 
静岡  7勝5敗 静岡4勝3敗
愛知  13勝7敗
岐阜  8勝5敗 大垣日大、県岐阜商4勝2敗
三重  5勝7敗 三重5勝4敗
富山  3敗 
石川  5勝4敗 星稜3勝2敗
福井  14勝8敗1分
滋賀  7勝7敗1分 滋賀学園3勝2敗1分
京都  13勝12敗
大阪  33勝10敗
兵庫  11勝11敗 報徳学園5勝2敗
奈良  11勝11敗
和歌山 12勝10敗 
岡山  1勝9敗 
広島  6勝8敗1分 広陵4勝3敗
鳥取  3敗 
島根  3敗 
山口  2勝7敗 
香川  5勝6敗 高松商5勝2敗(準優勝1)
徳島  5勝6敗 鳴門3勝2敗
愛媛  6勝8敗 済美4勝1敗(準優勝1)
高知  6勝11敗 高知3勝3敗
福岡  11勝7敗 九州国際大付4勝1敗(準優勝1)
佐賀  1敗 
長崎  5勝5敗 海星2勝1敗
熊本  9勝9敗
大分  4勝3敗 明豊3勝1敗
宮崎  1勝6敗
鹿児島 6勝7敗 鹿児島実3勝2敗
沖縄  7勝5敗 興南5勝(優勝1)
 いかがでしたか。これが好評なら、いつか夏の甲子園編もお届けします。

この記事へのコメント

センバツ同様、大阪がダントツというのはまあ、予想できたことだ。なにしろ大阪桐蔭が3回、履正社が1回と、10大会中4回も優勝しているのだから。 この大阪の強さが、なんといっても10年代の特徴。08年には大阪桐蔭が1回優勝しているものの、00年代の10年間では通算15勝(それでもまあ、強いことは強い)にすぎなかったのが、10年代は倍増している。 10大会で5割以上、また10勝以上というのは上記の20地区まで。多くはセンバツのランキングと重なるけれど、愛知や京都がランク外で、両者は春はともかく、ここ10年の夏はあまりふるわなかったことがわかる。 2位の西東京や神奈川はありだろうが、青森がここに食い込んでいるのがすごい。なんといっても田村龍弘(現ロッテ)、北條史也(現阪神)らがいた11、12年、連続準優勝(12年センバツも含めれば3季連続準優勝)を含めた 八戸学院光星の15勝が効いている。ほかには16年に作新学院が優勝した栃木、13年の前橋育英(群馬)、17年花咲徳栄(埼玉)と、優勝校を出した関東勢が上位に目立つ。 昨夏、奥川恭伸(現ヤクルト)らで準優勝した星稜の石川が躍進したのはわかるとしても、意外なのは福島、岩手、秋田、三重、富山らのランクインだ。 いずれも、歴代の甲子園通算勝利数では下位。三重と秋田が37、38位で、岩手、福島、富山は47都道府県中いずれも40位台なのだ。 逆に、かつて野球王国といわれた四国・香川が3勝止まりというのは、地域格差が解消していることのあらわれか。 特異なのは福島で、夏は聖光学院が07年から13年連続出場中だから、勝ち星のすべては聖光によるもの、ということになる。 それをいえば栃木も、8年連続出場中の作新が全17勝、宮城は17勝中仙台育英が16勝、高知も明徳義塾が15勝中13勝と1強状態だ。 岩手は盛岡大付6勝、花巻東5勝と、2強が伯仲。富山では、4勝の高岡商を中心に富山第一、富山商も健闘している。 そのあたりを踏まえて、チーム別の順位を見てみると……。   1 大阪桐蔭   21勝2敗 優勝3 2 作新学院  17勝8敗 優勝1 3 仙台育英  16勝7敗 準優勝1 4 八戸学院光星 15勝6敗 準優勝2  5 明徳義塾  13勝9敗 6 花咲徳栄  11勝5敗 優勝1 7 東海大相模  10勝3敗 優勝1準優勝1 8 履正社  9勝2敗  優勝1   日大三  9勝3敗  優勝1 興南  9勝3敗  優勝1 前橋育英  9勝4敗  優勝1 関東一  9勝4敗 13 常総学院  7勝3敗 済美  7勝3敗 星稜  7勝5敗  準優勝1 敦賀気比  7勝5敗 鳴門  7勝8敗 

センバツ同様、大阪がダントツというのはまあ、予想できたことだ。なにしろ大阪桐蔭が3回、履正社が1回と、10大会中4回も優勝しているのだから。この大阪の強さが、なんといっても10年代の特徴。08年には大阪桐蔭が1回優勝しているものの、00年代の10年間では通算15勝(それでもまあ、強いことは強い)にすぎなかったのが、10年代は倍増している。  10大会で5割以上、また10勝以上というのは上記の20地区まで。多くはセンバツのランキングと重なるけれど、愛知や京都がランク外で、両者は春はともかく、ここ10年の夏はあまりふるわなかったことがわかる。2位の西東京や神奈川はありだろうが、青森がここに食い込んでいるのがすごい。なんといっても田村龍弘(現ロッテ)、北條史也(現阪神)らがいた11、12年、連続準優勝(12年センバツも含めれば3季連続準優勝)を含めた八戸学院光星の15勝が効いている。ほかには16年に作新学院が優勝した栃木、13年の前橋育英(群馬)、17年花咲徳栄(埼玉)と、優勝校を出した関東勢が上位に目立つ。  昨夏、奥川恭伸(現ヤクルト)らで準優勝した星稜の石川が躍進したのはわかるとしても、意外なのは福島、岩手、秋田、三重、富山らのランクインだ。いずれも、歴代の甲子園通算勝利数では下位。三重と秋田が37、38位で、岩手、福島、富山は47都道府県中いずれも40位台なのだ。逆に、かつて野球王国といわれた四国・香川が3勝止まりというのは、地域格差が解消していることのあらわれか。特異なのは福島で、夏は聖光学院が07年から13年連続出場中だから、勝ち星のすべては聖光によるもの、ということになる。それをいえば栃木も、8年連続出場中の作新が全17勝、宮城は17勝中仙台育英が16勝、高知も明徳義塾が15勝中13勝と1強状態だ。岩手は盛岡大付6勝、花巻東5勝と、2強が伯仲。富山では、4勝の高岡商を中心に富山第一、富山商も健闘している。  そのあたりを踏まえて、チーム別の順位を見てみると……。   1 大阪桐蔭   21勝2敗 優勝3 2 作新学院  17勝8敗 優勝1 3 仙台育英  16勝7敗 準優勝1 4 八戸学院光星 15勝6敗 準優勝2  5 明徳義塾  13勝9敗 6 花咲徳栄  11勝5敗 優勝1 7 東海大相模  10勝3敗 優勝1準優勝1 8 履正社  9勝2敗  優勝1   日大三  9勝3敗  優勝1 興南  9勝3敗  優勝1 前橋育英  9勝4敗  優勝1 関東一  9勝4敗 13 常総学院  7勝3敗 済美  7勝3敗 星稜  7勝5敗  準優勝1 敦賀気比  7勝5敗 鳴門  7勝8敗  ここまでが上位15位。それにしても……大阪桐蔭のなんという強さ。5回出場して3回優勝というのは尋常ではない。 むしろ、夏の甲子園に出るまでが難関で、出ることさえかなえば1大会あたり4勝以上する計算で、 勝率にして9割を超えるというのは、白鵬以上の大横綱だ。以下、各地区の10年代選手権通算成績と、おもなチームの勝敗をあげてみた(既出除く)。 頑張れ! 北北海道と山陰 北北海道 1勝10敗 南北海道 5勝10敗 北海4勝4敗(準優勝1) 山形   8勝10敗 茨城   7勝10敗  山梨   8勝10敗 東海大甲府6勝3敗 新潟   8勝10敗 日本文理5勝5敗  長野   4勝10敗 静岡   3勝10敗 常葉大菊川3勝3敗 愛知    7勝11敗  岐阜   7勝10敗 中京学院大中京4勝2敗 滋賀   9勝10敗 京都   6勝10敗 和歌山  6勝10敗 智弁和歌山5勝7敗  岡山   7勝10敗 鳥取   2勝10敗 島根   2勝10敗  山口   7勝10敗  香川   3勝10敗 徳島   8勝10敗 愛媛   7勝10敗  福岡   6勝11敗 佐賀   4勝10敗 長崎   4勝10敗 大分   3勝10敗 明豊3勝3敗  宮崎   9勝10敗 延岡学園5勝2敗(準優勝1) 鹿児島 8勝10敗 ここでも、かつては野球後進県といわれた山梨、新潟、宮崎の頑張りが目立つ半面、静岡や香川あたりの低調ぶりが寂しい。 10年間勝ち星なし、という地区はなかったが、北北海道と山陰の巻き返しにも期待だ。もちろん、感染拡大防止に気を配りながら、金属バットの快音が聞こえてくる日を楽しみにしよう。

愛知と福岡が勝てないのがほんと謎 戦力分散しすぎなのかね てか中京大中京の優勝ってもう11年前なのかよ...

大阪桐蔭が無かったら 関東が無双してたな

野球は高校生にもなって球児という言葉が気持ち悪い 他のスポーツなら海外でプロとしてやっていてもおかしくない年代なんだけど

栃木  17勝9敗  優勝1 作新学院  17勝8敗 優勝1 ひどいなこれ

愛媛は7勝10敗か弱くなったな しかも済美が7勝3敗で その他は 0勝7敗ってひどすぎだろ

弱いイメージがあった秋田と富山が10勝10敗でけっこう勝ってるな そして鳥取と島根がイメージ通り2勝10敗とは

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